はじめに
あまたある営業職のなか、此度あなたが「衣食住」の「住」に関わる建設関連で「建材」の営業職に就かれたのは何かの縁でしょう。それは二次産業(建設)を顧客にする三次産業(卸・販売)になります。航空、自動車、IT関連、薬品、医療等技術関連の職業は専門分野を数年間学習し、更にはインターンや実習を受け
、入社後の配属先でも実習や研修を経て実務へ配属となります。いずれもその配属先で即戦力には難しく、その後数年の経験を要するのが一般的現実です。共通する事は、担当実務を習得するには、先輩から数多く教わり実践していく中(OJT)で成功や失敗を経験し、それらを体験する事で習得し蓄積していくものです。「本人の性格や意欲」がそれを促進する原動力となり、好奇心を加えれば更にスピードアップもします。
どの業界の最先端の理論や技術も一定以上の実務経験を有してこそ理解も進み、活用も出来るようになり、その蓄積で自社への貢献へとつながります。その意味で建材営業の入口として、今後の自分の仕事(業務)については、頭の中に予備知識はあっても状況に応じタイムリーにうまく対応するには「場かず」が必要です。
建材とは鉄、ガラス、木材等材質も品目も多く、自分が携わる部分に関するものでも数万品目があります。それは自社の扱い品目のみを知っているだけでなく、関連品目も知識を身につける事で商談に於いて説明や説得力が増幅します。これらを習得するには、つまる所会話、協議、打合せ、商品勉強、或いは現場訪問で「慣れを蓄積
」をする事がが早道です。
「建材」とは建設資材を省略した言葉で、大きく分けると ①メーカー(製造)と ②流通(卸、小売)に分かれます。それぞれ役割は違いますが、共通する事は、消費者に製品を採用して頂き流通に乗せる事で「ビジネス」となります。
本書は、一般的なセールスマニュアルでなく「建築工事」に関わる建材の流通(小売)業を実務される方を「メイン」に位置づけて、その左右の関わりと「建設(工事)用語」を織り交ぜながら、各種打合せ、現場打合せ等
、現場を疑似体験していただける様な内容にしてあります。僭越ながら建材の営業マンは単なる御用聞きではありません。1)事案の目的をしっかり掴み 2)それに関して次の工程では何がニーズか?或いはその代案はとか、必ず一考する習慣と提案が全ての発展的な思考の基になります。本書を活用研鑽され、取引先から信頼を得られご指名して頂ける様ご健闘されることを期待しております。
2018 年(平成 30 年)5 月 12 日
―――――――――――――――――――――< 説 明 >―――――――――――――――――――――
1. 建材流通には・・・1)メーカー(ブランド品を持った製造業者)→工場を持たないメーカー(ファブレス企業)も有ります。
2)卸売(商社)メーカーから製品の供給を受け先へ卸す形態です。
3)販売)小売)需要家(一般消費者)へ販売する或いは建設業者へ販売する形態です。
4)1)~3)とは別に「材工共」(ざいことも)→手間と材料も負担して工事をする形態です。
2. 慣れの蓄積とは・日常の社内以外に現場へ数多く訪問して見て、聞いて会話を多く体験することを言います
あなたは何を目指すのか、人生は一度きりです